こんにちわ。
無垢とアイアンの空間を得意とするリノベーション会社kasaのMです。
元大手ガス会社の関連会社に勤めていたので、この時期になるとファンヒーター等の暖房のガス器具をよく販売していました。
その際冬によく質問されたのが
「浴室暖房は電気とガスどっちがいいの?」
「床暖房は電気とガスどっちがいいの?」
です。
せっかくのリノベーションやリフォームの際に後悔しない為に詳細の違いをご説明させて頂きたいと思います。
■浴室暖房
まずは浴室暖房は大きく分けて3種類あります。
・電気ヒーター式
・電気ヒートポンプ式
・ガス温水式
どちらも導入理由は
浴室内を快適にしヒートショックを防ぐのを目的にされる方が多く、また衣類乾燥やカビ防止を考えられる方もいらっしゃいます。
目的に合わせて商品を選ぶ必要性があり、それぞれメリット・デメリットがを簡単にご説明させて頂きます。
・電気ヒーター式
このタイプが古くからあるタイプになり皆さんがイメージされているものになるかと思います。
こちらは工事が比較的簡単で商品自体も安価なモノが多いです。
ただしヒーター式は作りが簡易的なケースも多く、ハロゲンヒーターを浴室につけているとイメージして頂くと分かりやすいと思います。
室内すべてを暖めるには暖房能力が低く、熱が伝わる範囲も狭いです。
また熱効率も悪く燃費が悪い商品になります。
ただし送風機能や換気機能を要するタイプはファンを使って熱を風の力で運んでくれる為、暖房能力が高いモノもありますのでお買い上げの際は換気機能付きの商品を選ぶと良いでしょう。
【メリット】
・工事が簡単(基本的にどの家でも設置可)
・工事代が安い(イニシャルコストが安い)
【デメリット】
・暖房能力が低い
・衣類乾燥にはむかない
・電気代(ランニングコスト)が高い
・電気ヒートポンプ式
先ほどのヒーター式の後に開発されたのがヒートポンプ式になります。
こちらの構造はエアコンと同じ仕組みになっており、空気中の熱を機器内で回収し温風に変えるシステムになります。
エアコンとは違い室外機を設置する必要性はなくヒーター式に比べ暖房能力が高いのが特徴です。
またエアコンと同じく熱効率が高く電気代を安く抑えることができ衣類乾燥・浴室暖房どちらもむいております。
ただしヒーター式と違い大型で天井設置式が主流で少し機器内部が複雑な為値段は高くなります。
【メリット】
・電気代(ランニングコスト)が安い
・暖房能力が高い
【デメリット】
・設置できないケースがある(タイル式在来浴室には難しい)
・ヒーター式に比べ高額
■ガス温水式
上記2点の電気式に比べて設置条件が最も厳しい商品になります。
本体は電気ヒートポンプ式より安価ではありますが、温水を熱交換器に送る必要性があり専用や対応の給湯器を同時に設置する必要性がなり高額になります。
ただし壁掛け・天井付けどちらもある為上記の条件以外は電気ヒーター式と同じで比較的融通が利きます。
また暖房能力が一番高く衣類乾燥・浴室暖房どちらも満足する能力があります。その分ガス・電気両方のエネルギーを使用するためランニングコストは悪くなります。
【メリット】
・紹介の中で一番ハイパワー
・衣類乾燥の時間が短い
【デメリット】
・設置できないケースがある(特にマンションは難しい)
・専用の給湯器を買わないといけない為高額
また高付加価値商品として
ミストサウナ機能付き浴室暖房
というモノもあり今流行りのサウナの”整う”がご自宅で楽しめることができます。
その場合は浴槽に水をためてミストサウナを起動させる形になりますが毎日サウナに通うとお金がかかってしまうのでお好きな方には良いでしょう。
ただし本格的なサウナに比べて温度は低めになっておりますので、体験施設もあったりしますので体感されたのちに購入されるのも失敗せずに買い物出来ますね。
■床暖房
床暖房は一昔前までは高価な商品で贅沢品でありましたが、現在では商品開発が進み昔に比べ導入しやすい価格になってきております。
特に床暖房は「頭寒足熱」という言葉がある通りどうしても暖かい空気は上に逃げてしまうため足元から部屋を暖める事ができ寒さに対して効率的と言える機器になります。
エアコンやファンヒーター等と違い風が出ない為インフルエンザが気になる冬場に最適で、部屋の乾燥もしないのが特徴と言えます。
北欧やお隣の韓国では一般的な暖房機器となります。
また床暖房も浴室暖房と同じく大きく分けて2種類あります。
■ヒーター式(電気)
■温水式(ガス・電気)
床暖房も目的に合わせて商品を選ぶ必要性があるので、メリット・デメリットを簡単にご説明させて頂きます。
また床暖房はラグを敷いてしまうと効果が発揮されない場合もあり、家電を置く場所には熱の影響が出てします為全体的なインテリアのコーディネートの自由度が落ちるケースもあります。
■ヒーター式(電気)
ヒーター式の中でも複数の種類がありますが、遠赤外線効果がないものが多く安価なモノだと悪く言えばホットカーペットと効果があまり変わらない場合もあります。
ヒーター式のモノは基本的には床面のみを暖めるタイプが多いです。
ただ中には遠赤外線効果のあるモノもあり、遠赤外線効果のあるモノは商品にもよりますが、床面だけではなく床から150cm程の高さを20℃ぐらいまで温めることができます。
遠赤外線効果のないヒーター式は個室の場合は必要ないかもしれませんが、リビングや広い部屋に設置される場合はオススメ出来ず、遠赤外線効果のあるモノを選ばれると良いでしょう。
設置工事がしやすいモノが多いですが、ヒーター部分の故障もある為導入される場合はしっかりと商品を選んで採用しましょう。
■温水式(ガス・電気)
温水式はお湯が通るパイプをフローリングの下に敷き込み対応の給湯器等からお湯(60℃前後)を通し部屋を暖める床暖房になります。
こちらはすべてで遠赤外線効果を得られる為、室温を20℃前後にすることができ足元も25~30℃ほどになりエアコンのような頭の方が暖かく、足元が寒いというような不快な状況にはなりにくいです。
デメリットは導入のコスト(イニシャルコスト)は比較的高額になるケースが多いですが、光熱費(ランニングコスト)はヒーター式に比べ安く、お湯のパイプを床下に敷き込んでいるだけの為床をめくっての修理の必要性がないのがメリットです。
ただし対応の給湯器は高額で対応年数が10~15年の為、定期的な交換が必要になります。
いかがでしたでしょうか?
外壁・窓・床・天井すべてでしっかりとした断熱工事を行い対策することも良いですが、意外に断熱工事も費用が掛かりますのでイニシャルコストとランニングコストを比較した上でこうした暖房設備を採用されるのも良い選択になるかもしれません。
特に関西圏(大阪・奈良・兵庫南部・京都南部)にお住いの場合は寒冷地と比べ冬場の気温がそこまで低くならない為床暖房のみで冬場を快適に過ごすことも可能になりますのでリノベーションの際は是非一度こういった設備もご検討されるのもよいです。
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